ドラッグストアアルバイト特集

登録販売者の時給・月給・年収は?就職先や資格取得方法を含めて解説



薬局やドラッグストアなどで、鎮痛剤やかぜ薬などの一般用医薬品を販売できる資格を、登録販売者といいます。登録販売者は2009年に誕生した資格で、近年は需要が高まっています。この記事では、登録販売者を目指している人に向けて、就職先や時給の目安、資格取得方法などを解説するので、ぜひ参考にしてください。



1 登録販売者とは

登録販売者とは、一般用医薬品の販売が可能な医薬品販売の専門資格です。2009年の改正薬事法により誕生しました。一般用医薬品は第2類と第3類に分けられ、一般医薬品の90%以上を占めています。

改正前は、一般用医薬品の販売は薬剤師しかできなかったため、登録販売者の誕生によって薬剤師の負担が軽減されました。現在は、各所で登録販売者が活躍する体制が整備されています。


1-1. 調剤薬局事務との違い

登録販売者と混同されやすい職種に調剤薬局事務が挙げられます。どちらも医薬品を取り扱う職種ですが、調剤薬局事務は窓口で患者の受付や会計を行い、処方箋をもとに調剤報酬を計算するレセプト業務です。また、調剤薬局事務の資格はすべて民間資格です。月収は18万円ほど、年収は280万円〜320万円が相場となります。

1-2. 薬剤師との違い

登録販売者は医薬品の販売業務が主な仕事ですが、薬剤師は薬の調剤が可能です。また、登録販売者は販売できる医薬品が第2類・第3類の一般用医薬品のみですが、薬剤師は第1類医薬品まで販売できます。販売業務のみならず、服薬指導、薬の調剤を行うなど業務の幅が広く、専門性が高い職種のため、月収は40万円ほど、年収は480万円ほどが相場です。

2 登録販売者の仕事と職場

以下では、登録販売者が活躍できる職場や主な仕事内容を解説します。


2-1. ドラッグストア

医薬品登録販売者の求人で多くの割合を占めるのが、ドラッグストアです。ドラッグストアは取り扱う医薬品が多く、大半が第2類、第3類の医薬品のため、登録販売者の有資格者を積極的に採用しています。

医薬品以外にも日用品、食品など幅広い商品を取り扱っており、商品の品出しや陳列、レジ打ち、在庫管理などの業務もあります。接客スキルや販売スキルも身につくのが魅力です。

2-2. コンビニエンスストア

薬事法の改正により、近年は医薬品の販売ができる店舗が増えています。スーパーやコンビニエンスストアでも登録販売者を配置すれば、第2類・第3類の一般用医薬品が販売可能になりました。特に、コンビニエンスストアのような24時間営業の店舗の場合は、薬剤師の確保が難しく、登録販売者の有資格者が販売するケースが増え、好条件での採用が期待できます。

2-3. 調剤薬局

医師からの処方箋の指示に基づいて調剤して受け渡す調剤薬局は一般的に薬剤師が就業しています。登録販売者は調剤業務が行えませんが、第2類・第3類の一般用医薬品の販売、商品管理、店舗運営などの業務であれば働けます。

登録販売者は資格を取得している場合でも通算2年の実務経験を積むまでは単独で医薬品の販売ができません。未経験者が資格を取得した場合、ほかの登録販売者や薬剤師の指導を受けながら、2年の実務経験を積む必要があります。

3 登録販売者の時給相場

登録販売者の年収は350万円ほど、資格手当は5,000円~2万円が平均相場です。収入をアップしたい場合は、正社員として店長やマネージャーへの昇格を狙うとよいでしょう。年収は日本の平均年収よりやや低い傾向にありますが、職場が豊富で時間の融通がききやすいため、アルバイトやパートでの人気は高めです。ここでは、雇用形態別の時給相場について解説します。


3-1. アルバイト・パート

地域によって多少の変動はありますが、時給1,000円〜2,000円が相場です。時給1,000円と想定し、フルタイムで働いた場合は200万円程度の年収となります。有資格者には資格手当がつくケースが多く、一般的には時給に上乗せされます。

3-2. 正社員

正社員の場合平均年収は330万円〜350万円程度です。ただし、実務経験年数や役職などによって変動します。一般的に、店長やマネージャー職になると、増額される傾向にあります。アルバイトやパートと同様に資格手当がつき、月給に加えて5,000円~1万5,000円程度加算されることが多いです。一般的に正社員は、年に2回ボーナスが支給されます。

3-3. 勤務先による給料の違い

アルバイト・パートと正社員の時給相場は前述の通りですが、給料は勤務先によっても異なります。


ドラッグストア

ドラッグストアの場合、正社員は月収で20~25万円ほど、アルバイト・パートの場合は資格手当を含め時給1,000円~2,000円ほどが相場です。ドラッグストアは店舗数、求人数ともに多く、アルバイトやパートから始めて正社員を目指す人もいます.


コンビニエンスストア

コンビニエンスストアの場合、正社員は月収で18万円~25万円ほど、アルバイト・パートの場合は、資格手当を含め時給1,200円~2,000円ほどが相場です。コンビニエンスストアは、医薬品を販売しやすくなった反面、登録販売者の雇用に苦戦しているケースが多く、高時給で求人されているケースもあります。


調剤薬局

調剤薬局の場合、正社員は月収20万円~27万円ほど、アルバイト・パートの場合は資格手当を含め時給1,300円~2,100円ほどが相場です。調剤薬局の求人は資格所有者が前提であることが多く、ドラッグストアよりも高めの時給が設定されています。

4 登録販売者になるには?

働く場所が多く、時間の融通もききやすい登録販売者は魅力的な職種です。登録販売者になるには、一般的に以下の2つの方法があります。


4-1. 独学で登録販売者試験に合格する

登録販売者になるには、都道府県ごとに年1回実施されている登録販売者試験を受ける必要があります。試験はマークシート方式で、試験内容は都道府県によって異なります。知識を暗記すれば解答できる問題が多く、独学の場合は市販の参考書や問題集で対応可能です。

試験に合格したら、2年間の実務経験が必要です。勤務先で実務(業務)従事証明書を発行してもらえば、登録販売者の証明になります。

4-2. 学校に入学して登録販売者試験に合格する

登録販売者試験は、学歴を問わず受験可能です。登録販売者の資格を取得するカリキュラムを受けられる、大学の薬学部や薬学科もあります。登録販売者の養成コースを設置する専門学校もありますが、働きながら資格取得を目指したい人やマイペースに勉強したい人は、通信講座もおすすめです。

5 登録販売者のメリット

登録販売者の資格を取得して実際に勤務することになれば、以下のようなメリットが得られます。


5-1. 勤務場所を選べる

登録販売者の主な勤務先は、以下のように多岐にわたります。


  • ドラッグストア
  • コンビニエンスストア
  • 大型スーパーマーケット
  • 調剤薬局

上記は全国にあるため、引っ越ししても勤務場所に困りません。経験を活かせる職種であり、転職にも有利です。

5-2. 復職がしやすい

登録販売者の資格には、有効期限がありません。コンビニやスーパーでも一般用医薬品が販売できるようになり、登録販売者のニーズは高い傾向にあります。結婚や出産後の復職など、ライフスタイルに合わせて勤務形態を選べることが、メリットです。

5-3. 時給アップが期待できる

資格があると時給アップが期待できます。例えば、毎月5,000円~1万5,000円ほどの資格手当が支給されるほか、アルバイト・パートの場合は時給が高くなるケースもあります。資格を取得すれば、年間6万円~12万円の収入アップも期待できるでしょう。

6 登録販売者に向いている人とは

登録販売者の資格を取りたいけれど、自分に向いているかどうかがわからないという方も多いでしょう。こちらでは登録販売者に向いている人の特徴を解説します。


6-1. 正確性がある

医薬品は種類が多いだけではなく、名前が似た製品が数多くあります。類似した漢字・カタカナ・アルファベットなど、注意しなければ間違えやすいものもあるので、正確に確認しつつ業務を進めることが求められます。また、医薬品や商品の管理業務を担当するケースもあるので、在庫管理、棚卸、陳列業務などを行える慎重さや丁寧さも必要です。

6-2. コミュニケーション能力が高い

登録販売者は、来店客や来院者などの接客する機会が多い職種です。体調相談などもあり、相手に寄り添いながら話を聞くことも重要になります。また、医薬品選びのアドバイスなども行うためコミュニケーション力の高さが求められます。

6-3. 向上心がある

医療は日々進歩しているため、新しい医薬品が都度販売されます。新薬の成分や副作用の説明など、アップデートされた情報を把握し、わかりやすく提供することが大切です。日々の業務に対する向上心や、学び続ける姿勢も必要になります。

7 登録販売者の将来性とは

以前は医薬品を販売する場合、販売店舗の営業時間の半分以上の時間、薬剤師または登録販売者の常駐を必要とする「2分の1ルール」がありました。しかし、医薬品販売市場の拡大が妨げられることから、2021年に廃止されています。

現在も、医薬品は薬剤師か登録販売者が店舗に在勤していない場合、販売できません。ただし、「2分の1ルール」が撤廃されたことによって医薬品を扱う店舗が増え、登録販売者の需要は今後も増える可能性があります。

8 まとめ

登録販売者の仕事や職場、勤務先別の時給相場などを解説しました。第2類・第3類の一般用医薬品はコンビニやスーパーなど、身近な場所で気軽に購入できるようになりましたが、薬剤師や登録販売者の在勤が必要なため、登録販売者の需要は増え続けています。

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