パートのメリットは?正規雇用との違い、メリット・デメリットなどを解説!

  • 仕事の雇用形態は、パートやアルバイト、正規雇用などさまざまです。雇用形態によってメリットやデメリットは異なるため、それぞれの特徴などを把握しておき、ライフスタイルに応じて選びましょう。本記事では、パートとして働くメリットや正規雇用との違いなどを解説します。ぜひ参考にしてください。



パート・正規雇用の特徴と違い

  • パートと正規雇用には、一体どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、契約期間や給与などの項目ごとに、パート・正規雇用の特徴や違いを解説します。



パート・正規雇用の違いとは

  • パートと正規雇用の大まかな違いは、以下のとおりです。


  • ・パート:勤務時間・日数が短く、有期雇用が多い
    ・正規雇用:責任が大きく、無期雇用が前提




  • <契約期間>
    パートの場合、有期雇用が多く契約期間が定められているケースがほとんどです。契約期間は企業によって異なりますが、労働基準法では3年が上限と定められています。一方、正規雇用は契約期間のない無期雇用が前提です。


  • <勤務日数・時間>
    勤務日数や時間にも大きな違いがあります。パートの場合は、勤務日数や時間が少ない傾向にあり、家事や育児などとの両立がしやすいです。正規雇用の場合はフルタイムが基本で、原則として法定労働時間の上限は1日8時間・週40時間となっています。




  • <業務内容>
    業務内容の違いとしては、責任の大きさの違いが挙げられます。パートの業務はサポート業務が多く、責任の範囲も限定的です。正規雇用の場合には、会社の利益などに関わる業務を任されるため、責任は大きくなるでしょう。




  • <社会保険・雇用保険>
    社会保険や雇用保険に加入するかどうかは、勤務時間や収入によって異なります。一定の条件を満たすことで、社会保険や雇用保険への加入が義務となります。正社員の場合は、社会保険や雇用保険への加入が前提です。


  • <社会的な信用>
    社会的な信用という点では、収入が不安定になりがちなパートは低い傾向にあります。正社員は無期雇用で給与も安定しているため、社会的信用が得られやすく、ローンやカード審査などに有利に働くケースが多いです。


パートで働くメリット

  • パートで働くとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、パートのメリットを詳しく解説します。



働く曜日・時間を選びやすい

  • パートはシフト制を採用しているケースが多く、勤務する曜日や時間を選びやすいというメリットがあります。そのため、ライフスタイルに合わせた勤務が可能で、ワークライフバランスを取りやすいでしょう。家事や育児、介護などさまざまな事情がある人でも、仕事と両立させやすくなっています。


求人が多く探しやすい

  • 求人の多さも魅力です。パートは職種や業種、条件などが豊富で、求人数が多くあります。そのため、自分の求める条件に合った求人が探しやすいでしょう。また、1年などある程度長期の仕事だけでなく、短期や単発のパートも数多くあります。掛け持ちもしやすいため、ダブルワークを検討している場合にもおすすめです。


辞めやすい

  • パートはサポート的な業務が多く、業務の責任が比較的軽いです。そのため、事情に合わせて辞めやすいこともメリットでしょう。例えば、配偶者の転勤や育児、介護などの事情によって辞めざるを得ない場合でも、正規雇用よりは辞めやすい傾向にあります。ただし、職場には退職することを早めに伝えてください。


パートで働くデメリット

  • パートで働く場合には、デメリットもあります。ここでは、パートのデメリットを2つ解説します。



安定しづらい

  • パートは正規雇用と比較すると、収入が安定しにくいというデメリットがあります。パートは一般的に時給制を採用していることが多く、働く日数や時間が少なければ収入は低くなります。また、契約期間が定められており、雇用が安定しづらいです。職場の業績やスキルによっては契約更新できないケースもあるようです。


業務の範囲が狭い

  • 正規雇用と比べると、パートは責任の大きな業務を任されることはあまりないかもしれません。サポート業務が多く、できる仕事の範囲は狭くなりがちです。

    そのため、責任ある業務を希望していたり、さまざまな業務を通じて自身を成長させたかったりする場合には、不満につながるケースもあるでしょう。やりがいを感じられずに、モチベーション維持が難しい場合もあります。


正規雇用で働くメリット

  • 正規雇用には、さまざまなメリットがあります。ここでは、正規雇用で働く場合のメリットを詳しく解説します。



安定しやすい

  • 正規雇用は安定して働けるというメリットがあります。正規雇用は無期雇用が前提となるため、長期的に働きやすくなっています。基本定年まで勤務でき、長く同じ会社で働きたい場合にはおすすめです。場合によっては定年後まで働けるケースもあります。また、月給制や年俸制が多く、収入が安定しやすいことも魅力の1つです。


待遇がよい

  • 正規雇用は、パートと比較すると待遇がよい傾向にあります。賞与が設けられていたり、昇格や昇給できたりするため、収入を上げる機会がパートよりは多くなります。また、社会保険に加入できることもメリットです。福利厚生や各種手当が充実している点も、魅力といえるでしょう。


責任ある仕事ができる

  • 正規雇用は、会社の利益などに直結するような責任のある仕事を任せてもらえます。そのため、「仕事のなかでスキルアップをしたい」、「キャリアアップを目指している」という場合には、正規雇用が向いています。また、責任ある仕事に従事することでやりがいを感じられることから、モチベーションを維持しながら仕事と向き合えるでしょう。


正規雇用で働くデメリット

  • 正規雇用で働く場合にも、デメリットがあります。ここでは、正規雇用のデメリットを2つ解説します。



異動・転勤がある

  • 正規雇用の場合、異動や転勤がある可能性もあります。希望していない異動や転勤を命じられる場合もあり、合理的な理由がなければ業務命令には従わなければいけません。自分が希望している部署や業務内容から離れてしまうことで、やる気が低下する場合もあります。また、勤務地に不満を感じてしまうケースもあるでしょう。


長期休暇が取りづらい

  • 長期休暇が取りにくいことも、正規雇用のデメリットです。例えば、数か月単位の長期休暇は基本的には取れません。「自分の成長のために留学したい」、「リフレッシュのために長期旅行をしたい」などの場合、基本的には退職を検討しなければなりません。ブランクがあると、同程度の待遇での再就職は難しくなる傾向にあるため注意しましょう。


パートタイム・有期雇用労働法とは

  • パートタイム・有期雇用労働法とは、同企業で働く正社員と非正規社員との格差を減らして、パートやアルバイト、契約社員として働く人の環境を改善するための法律です。2021年4月より施行されており、同一労働同一賃金の実現を目的として作られました。例えば、不合理な待遇差の禁止、待遇に関する説明義務の強化などが義務化されています。

    ※参考:パートタイム労働者、有期雇用労働者の雇用管理の改善のために|厚生労働省


フルタイムパートとは

  • フルタイムパートは、非正規雇用であるパートであっても、正規雇用と同じ労働時間で働きます。短時間のパートと比較すると、労働時間が長くなるため、収入が安定しやすくなるというメリットがあります。フルタイムパートの場合、扶養から外れることにはなりますが、社会保険に加入でき、厚生年金の受給額が増えます。


パートからフルタイムへ切り替える際の注意点

  • パートからフルタイムへ切り替える際、年収によっては扶養から外れなければいけません。主な年収の壁は、103万円と106万円です。それぞれの壁の概要は、以下のとおりです。


  • ・103万円:超えた分だけ所得税が課税されるが、世帯の手取り収入は減少しない
    ・106万円:社会保険への加入義務が発生し、自分で保険料を払うことで手取り収入が減少する




フルタイムからパートへ切り替える際の注意点

  • フルタイムからパートへ切り替えると、労働時間が減るため、その分の収入は減少します。収入によっては、生活のダウングレードが必要になったり、支出を見直したりしなければいけない場合があります。また、正規雇用を一度辞めてしまうと、年齢によっては再就職が難しくなるケースもあるため、慎重に判断しましょう。


パートからフルタイムへ切り替えるタイミング

  • 出産や育児などをきっかけに、パートに切り替えるケースは多いでしょう。子どもが小さいうちは、労働時間の確保が難しくフルタイム勤務は厳しいと感じる人が多いです。そのため、子どもがある程度大きくなったタイミングで、フルタイムに切り替えるという方法もあります。具体的には、小学校入学や高学年、中学校入学などが挙げられます。


まとめ

  • パートと正規雇用では、契約期間や勤務日数、給与などに違いがあります。パートはライフスタイルに合わせて働きやすいというメリットがありますが、収入や雇用が安定しにくいというデメリットもあります。収入を安定させたい場合は、フルタイムパートという選択肢もあるため、自分に合った働き方を選ぶとよいでしょう。

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