主婦の調理師免許の取り方|取得のメリットや勉強方法・試験概要も解説
- 調理師免許は、1度取得すれば一生使える資格です。主婦として毎日調理している経験を仕事に活かしたいと考え、調理師免許の取得を検討する人もいるでしょう。この記事では、調理師免許を取得したいと考えている主婦に向けて、免許の取り方や試験概要、勉強のポイントを解説します。ぜひ役立ててください。
主婦でも調理師免許は取得可能?
- 主婦でも調理師免許を取ることは可能です。調理師免許を持っていれば、家事や育児が忙しい間はその知識を家庭で活用し、落ち着いたら調理師として働くとこともできます。また、家事や育児のなかで磨いた調理技術を基盤に、時間的な余裕ができてから調理師免許を取得するという選択肢もあるでしょう。
主婦が調理師免許を取得するメリット
- 主婦が調理師免許を取得するメリットには、次のものがあります。
条件のよい仕事に就きやすくなる
- 調理関連の仕事は、基本的に調理師の免許が必須というわけではありません。しかし、調理師免許を持っていることで、職業の選択肢が広がります。とりわけ条件のよい仕事に就きやすいことは大きなメリットです。
調理師免許必須の求人は、免許不要のアルバイトなどに比べて給料や福利厚生などの条件がよい傾向があります。条件面を考慮すると、調理師免許必須の求人にも応募できることは大変有利です。
ちなみに調理師免許は国家資格であるため、調理師以外の仕事に応募する場合も自分の付加価値として履歴書に記載できます。
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身に付けた知識を家庭でも活かせる
- 調理師免許取得には、調理に関する知識以外にも、栄養や食品衛生など食に関する知識も必要です。調理師免許取得のために身に付けた知識は、調理系の仕事以外に、家庭でも生かせるでしょう。
例えば、子どもが必要とする栄養に配慮したメニューを作れます。もちろん、食材をおいしく調理するための知識も調理師免許の課題の1つで、食事の味をランクアップすることも可能です。食卓などの衛生面にも、プロ級の配慮ができます。
主婦が調理師免許を取得する2つの方法
- 主婦が調理師免許を取得するには、2つの方法があります。以下では、それぞれの方法を解説します。
調理師養成施設に通う
- 調理師専門学校、高等学校の調理科、短期大学、大学などさまざまな学校の調理師課程に通うと、卒業にともなって調理師免許を取得できます。
調理師養成施設は、どこであっても最低1年以上の通学が必要です。調理師専門学校では、一般的に1年から1.5年、2年までのカリキュラムが用意されています。大学の場合は4年制が一般的で、栄養学部、栄養科、生活科など多くの学科で取得が可能です。
卒業後、所在の都道府県で必要な手続きを済ませることで、実際に調理師免許証を受け取ることができ、正式に調理師免許の取得となります。
実務経験を積み独学で勉強する
- 調理師養成施設を卒業する以外に、調理師試験に合格して免許を取得する方法があります。調理師試験の受験資格として、中学校卒業以上の学歴と調理業務における2年以上の実務経験が必要です。
なお調理師試験は、筆記のみの試験です。試験科目など詳細は次項にて後述しますが、問題集や過去問、講座などを受けて勉強する人が多いでしょう。一般的には、試験対策のために半年前後の準備期間が必要といわれています。
調理師試験の概要
- 調理師養成施設に行かない場合、調理師資格を得るには、調理師試験に合格する必要があります。調理師試験は、厚生労働大臣指定試験機関の公益社団法人調理技術技能センターや、各都道府県で実施されている試験です。試験日程は、都道府県により異なるものの、毎年10月頃に行われることが多くなっています。
以下では、調理師試験の受験資格や合格基準、難易度について解説します。
調理師試験の受験資格
- 調理師試験を受験するには、中学校卒業以上の学歴と、2年以上の調理業務経験が必要です。調理業務経験に関しては、職歴と見なされる職業が以下のとおり定められています。
- これらの施設での勤務のうち、パート勤務の場合は、週4日以上かつ1日6時間以上の勤務が原則とされています。
※参考:調理師試験 について|調理技術技能センター
調理師試験の合格基準
- 調理師試験は、6科目について合計60問、4択のマークシート形式で行われます。合格基準としては、6科目全ての合計得点が6割以上、かつ全ての科目で平均点を著しく下回らないことが条件です。
6科目とは、公衆衛生学、食品学、栄養学、食品衛生学、調理理論、食文化概論を指します。どれか1つでも平均を大きく下回ると不合格となるため、どの科目も平均的に勉強をしておくことが大切です。
調理師試験の難易度
- 厚生労働省の発表によると、令和5年度の調理師試験の合格率は、都道府県ごとに異なるものの、全国平均では60.8%となっています。
例年、合格率は60~70%前後で推移しており、独学でも合格を目指せる難易度であるといえるでしょう。調理師試験は国家資格ですが、国家資格のなかには合格率が1桁のものもあります。こうした試験に比べると、難易度は比較的低いと判断できます。
※参考:令和5年度 調理師試験実施概況|厚生労働省
主婦が独学で調理師試験にチャレンジする際のポイント
- 主婦が独学で調理師試験にチャレンジしたい場合、次のようなポイントに留意するとよいでしょう。
参考書・過去問題集で繰り返し取り組む
- 調理師試験は筆記試験です。参考書や過去問題集を購入し、繰り返し取り組むことがおすすめです。参考書や問題集は書店やWebで購入できるほか、過去3年分の試験問題と回答は公益社団法人調理技術技能センターのホームページでダウンロードできます。
先述のとおり調理師試験は6科目で行われ、どの科目も平均点を大きく下回ることで不合格となってしまうため、まんべんなく学習しておくことが必要です。参考書・テキストでしっかり知識を身に付け、繰り返し問題を解いて試験に備えましょう。
通信講座を受講する
- 独学で勉強を進める自信がない人は、通信講座もおすすめです。通信講座ではサポート制度が用意されていることが多く、わからない点を講師に質問できるため、1人では不安な人も安心して学習できます。また、課題の提出などカリキュラムが組まれており、自分だけではなかなか勉強が進められないという場合も、カリキュラムに従って勉強を進めていくことができるでしょう。
通信講座は、独学よりも費用はかかるものの、効率的な学習ができるため結果として早期の資格取得を実現できる可能性があります。
調理師の主な勤務先
- 調理師免許を取得した場合、主な勤務先には次のようなものがあります。
飲食店
- 調理師免許を使って就職できる飲食店は、個人経営の店舗、全国チェーン、ホテルなど多岐に渡ります。大手の飲食店は、待遇面で働きやすい環境であることが多いでしょう。福利厚生が受けられるだけでなく、勤怠管理が行き届いているため勤務時間がしっかりと決められており、プライベートなスケジュールを圧迫しにくいこともメリットです。
一方、規模が小さくてもアットホームな飲食店もあります。数多くの求人から、自分の好みで勤務先を選べるのも飲食店の魅力といえるでしょう。
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学校や施設の給食調理
- 調理師免許を持っていると、学校や保育園、幼稚園、給食センター、介護施設などで勤務することができます。これらの給食施設では、作業を分担して一斉に調理を進めることが特徴です。勤務時間が短く規則的な面でも、他の職場と異なるでしょう。一般的な飲食店のスケジュールでは勤務が難しいという場合、学校や施設を勤務先に選ぶこともおすすめです。
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食品関連の企業
- 実際に自分が調理をするのではなく、食品メーカーなどで専門知識を活かすという方法もあります。食や調理に関する知識を活用できる職場で、多岐にわたって能力を発揮できるでしょう。例えば、自社の食品について、購入のメリットを取引先に説明する場合、調理師免許があれば信頼性が大幅にアップします。ほかに商品開発などの場面でも知識・技術を利用可能です。
調理師に向いている人の特徴
- 調理師に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
- 料理が好きで、かつ向上心がある人は、食に関する興味をもっと掘り下げたいと考えているため、座学も苦にはならないでしょう。1年以上にわたって調理の学校に通ったり、2年以上の実務をこなしたりすることも、料理が好きなら楽しめます。こうした興味・関心を活かせる味覚も持ち合わせていれば、調理師の仕事には最適です。
調理師免許の取得を目指す際の注意点
- 調理師免許の取得を目指す場合、実務経験の基準を満たせるかどうかに注意しましょう。調理師試験の受験に必要な実務経験として、喫茶店やカフェ、ケーキ店などの調理経験は含まれません。これらは調理師とは別の資格である、菓子製造技能士や製菓衛生士の専門分野に該当するためです。
したがって調理師免許の取得を視野に入れて実務経験を積む場合は、実務経験として認められる仕事か、しっかり確認を取るようにしてください。また、1か月以上の長期休暇は調理経験に含まれないため、期間の条件を満たしているかどうかの確認も大切です。
主婦が調理師免許を目指すなら実務経験を積むのがおすすめ
- 主婦が調理師免許の取得を目指す場合、調理師養成施設への通学よりも、実務経験を積むほうがおすすめです。忙しい生活のなかで調理師養成施設に通うことは、時間もお金もかかるため難しいと感じる人も多いでしょう。この場合、まずは実務経験を積みながら、独学で免許取得を目指すとスムーズです。
シフトワークスなら、飲食店営業や魚介類販売業、そうざい製造業、給食施設など、定められた実務経験が積める仕事が見つけやすいでしょう。
まとめ
- 調理師免許の取り方は複数ありますが、主婦にとっては実務経験を積み、調理師試験を受けることがおすすめの方法です。調理師免許取得において認められる実務経験には、店舗の種類に条件があるため、あらかじめ条件を満たしているかどうかをよく確認してから、求人に応募しましょう。
調理師免許の取得につながる実務経験を積みたいときは、シフトワークスで自分の都合にあった仕事を探してみてください。とりわけ主婦は、家族の予定に生活が左右されがちで、働ける時間が限られていることもよくあります。シフトワークスなら時間やシフトから簡単に仕事を探せます。まずは無料の会員登録で、検索をお試しください。