アルバイトの給与明細の見方とは?記載項目の意味を解説!

  • アルバイトをしている人が勤務日数や時間、給与額などを確認したい場合は、給与明細が役立ちます。アルバイトであっても給与明細の発行を受けられるため、しっかりと内容を確認しましょう。

    この記事では、アルバイトの給与明細について見方を解説します。一般的なアルバイトのほか、日雇いアルバイトの給与明細にも言及するので、参考にしてください。


給与明細とは?


  • 給与明細とは、給与が支給される際に従業員に手渡される書面です。給与明細には、給与に関する詳細な内容が記されています。

    従来は、給与の支払いと一緒に給与明細を渡す方法が一般的でした。近年は紙に印刷した書面ではなく、電子データで交付されるケースも増えています。データで交付される場合、後で必要になるケースもあるためデータを自分のデバイスに保存するか、印刷しておくのがおすすめです。


アルバイトも給与明細をもらえる


  • 企業に勤務している人ならば、正規従業員だけでなくアルバイトでも給与明細をもらう権利があります。正社員かアルバイトかを問わず、従業員に対して給与明細を発行することは雇用主の義務です。紙の給与明細、またはWeb給与明細の2つのパターンがあるため、いずれも勤務先から発行されない場合、上司または上長へ発行をお願いしましょう。


アルバイト給与明細の見方


  • 給与明細を確認できれば、自分の勤務状況や給与について詳しく知ることができます。ここでは、アルバイトがもらう給与明細の見方を解説します。


  • 締め日と支給日の見方
    締め日とは、給与計算において1期間ごとの区切りとなる日のことです。また、支給日とは、給与が支払われる日のことを指します。給与支払いの形態は勤務先や契約によって、日払いや週払い、月払いなどさまざまです。給与明細には、給与計算を何日で締め、期間分の給与が何日に支払われるかが書かれています。


  • 勤務欄の見方
    勤務欄には勤務した日数や時間数、残業時間、欠勤数などが記載されます。出勤日数は、給与計算の期間内に出勤のあった日数です。反対に、欠勤日数は勤務予定の日に休んだ日の数を指します。法定休日の出勤日数は、本来休むべき日に出勤した数、いわゆる休日出勤の数です。

    一般的には、残業や深夜残業、法定休日残業などの時間や有休使用日数、有休日数なども勤務欄の内容に含まれます。遅刻した場合は回数が記載され、回数に応じて給与が減額される場合もあります。


  • 支給欄の見方
    給与明細の支給欄は、勤務先からの給与や手当に関する詳細が記載される欄です。支給欄のうち、基本給は手当を含まないベースとなる給与のことを指します。基本給以外の部分は手当で、残業手当、法定休日手当、通勤手当などさまざまな種類があります。


  • 控除欄の見方
    給与明細の控除欄には、給料から差し引かれる内容が記載されています。

    アルバイトでも企業側で社会保険に加入している場合、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料といった社会保険料が控除されます。これらの保険料は年金、医療、介護制度を支えるだけでなく、自分が必要になったときに年金などを支給される根拠となるものです。

    所得税や住民税は税金の一種で、収入に応じて国や自治体に支払います。一方、労働組合費・互助会費などは企業の職員が独自に積み立てている資金で、福利厚生に役立てられています。


  • 手取金額の見方
    手取金額とは、従業員の手元に渡る実際の金額のことです。給与を振り込みで受け取っている場合、手取金額と振り込まれる金額は必ず一致します。手取金額は、勤務先からの支給額から控除額を差し引いたものです。通常は控除額よりも支給額が多いため、差額分が給与として支払われます。


給与明細と計算が合わないときの対処法


  • 通常は、給与明細と支給額が一致しますが、稀に給与明細や支給額との計算が合わないこともあります。ここでは、計算が合わなかった場合の対処法を解説します。


  • 計算と明細が合わないケース
    日頃から給与を自分で計算している場合、自分の計算が給与明細と合っていないと感じるケースがあります。計算が合わない場合は、勤務先の上司などに相談してみるのも1つの方法です。

    給与について相談する場合は、自分の計算の根拠となる資料を用意しておくと説明しやすいでしょう。たとえば、勤務時間や残業時間のメモなどをあらかじめ作っておくなどの方法があります。


  • 時給が違っているケース
    給与明細に書かれている時給と雇用契約書の時給が違ったり、給与明細に時給の記載がなくても給与額から逆算すると時給が契約と違っていたりするケースもありえます。この場合は、事務処理上のミスが考えられるため上司へ相談しましょう。

    最初から「給与の記載が間違っている」とストレートに伝えるのではなく、確認してもらいたい旨を伝えれば、柔らかい印象となりトラブルに発展しにくいと言えます。


  • 給与明細がないケース
    確認をしようにも、もともと給与明細がないケースや、もらった給与明細を紛失してしまうケースもあるかもしれません。この場合、勤務先に対して給与明細の発行、または再発行をお願いするのがおすすめです。

    給与明細を自分で確認できるようにしておくことは重要なため、もし手元に給与明細がなければ、発行してもらいましょう。


知っておくと役立つ給与にまつわるワード


  • ここでは、給与に関連性の高いいくつかのキーワードについて解説します。一年を通したお金の流れを把握するのに役立つでしょう。


  • 月収と年収
    給与は、数え方によって月収と年収があります。月収は1か月分の給料であるのに対して、年収は一年分の給料を指す言葉です。給与明細には基本的に月給が記載されていますが、月給と月収は同じと考えて問題ありません。

    賞与が支給された場合、月収には含まれないものの年収には含まれます。年収は賞与も含めた、一年間に勤務先から受け取った金額の合計です。


  • 源泉徴収
    源泉徴収とは、労働者が国に納める税金を勤務先があらかじめ給与から差し引き、国に支払うものです。源泉徴収があることで、労働者は自分で国へ納税する手間を省けます。一方、年収によっては税金の控除を受けることが可能です。払い過ぎた税金は、確定申告をすることで還付を受けられます。


  • 年末調整
    年末調整とは、払い過ぎた所得税を返してもらうための手続きで、毎年10月下旬から11月頃に始まる企業がほとんどです。

    年末調整は確定申告と類似しています。しかし、確定申告は自分で書類を提出するもので、基本的には所得税を支払うための申告です。年末調整の場合は会社が代わりに手続きを行ってくれるうえ、払い過ぎたものを返してもらうという目的でも違いがあります。

    アルバイトの年末調整についての記事はこちら


  • 源泉徴収票
    従業員に対しては、給与明細のほかに源泉徴収票が年末に発行されます。源泉徴収票とは、年収や給与から差し引かれた金額などが記載された書面です。年末調整の後に受け取れるもので、副業などがある場合は源泉徴収票を確定申告に使います。

    アルバイトの源泉徴収票についての記事はこちら


アルバイト雇用形態による給与明細の違い


  • アルバイトでも、雇用形態によって給与明細が違う部分もあります。一般的なアルバイトと、日雇いのアルバイトのケースを挙げ、給与明細の違いを解説します。


  • 一般的なアルバイトの場合
    一般的なアルバイトやパートでは、基本的に正規従業員と同様の給与明細が配布されます。ただし、正規従業員のものと比べると内容がシンプルになるケースが通常です。内容がシンプルな理由には、一般的なアルバイトでは時給制が採用されており、残業代の概念が正規従業員とは違う、控除の種類が正規従業員に比べて少ないといったことが挙げられます。


  • 日雇いのアルバイトの場合
    日雇いアルバイトの給与明細は、一般的なアルバイトよりもさらにシンプルになる傾向です。給与明細の内容としては、時給あるいは日給で給与が記載されます。

    日雇い労働の内容によっては、給与明細に通常の給与のほか、危険手当や作業手当などが記載されていることもあるでしょう。なお、日雇いのアルバイトにかかる保険料は勤務先が先払いし、後で賃金から控除する形です。


まとめ


  • アルバイトでも、発行された給与明細を見て自分自身の給与の内容を把握しておくことは大切です。給与明細を見ることは、万が一の給与の支払い間違いなどを防ぐことにもつながるでしょう。

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