ブラックバイトとは?主な特徴や見分け方・避け方を徹底解説

  • ブラックバイトという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。ブラックバイトで働いてしまうと、さまざまなトラブルに巻き込まれるケースがあります。安定してバイトするにはブラックバイトを避けましょう。この記事では、ブラックバイトの特徴や見分け方、ブラックバイトで働いてしまった際の対処法などを解説するため、参考にしてください。

ブラックバイトとは?

  • ブラックバイトとは、過酷な環境で働かせられるバイトのことで、長時間労働を強いられたり賃金の未払いが起こったりするバイトのことを指します。一般的には、学生生活に支障があるほどのバイトのことで、ブラックバイトで働くと心身ともに悪影響があります。そのため、事前に避ける、働いてしまった場合は適切な対処を取ることが重要です。

ブラックバイトの現状

  • 厚生労働省が公開している「大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査」によると、学生1,000人が経験したアルバイトのうち、60.5%が労働条件などにおいて何らかのトラブルが発生したという回答が寄せられています。

    トラブルの内容は、賃金の未払いや労働時間が6時間を超えても休憩がないなどが挙げられています。厚生労働省の調査は学生を対象としたものですが、この調査結果からもブラックバイトが頻発していることがわかるでしょう。

    ※参考:大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査結果について | 厚生労働省

ブラックバイトの主な特徴

  • ブラックバイトにはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、ブラックバイトの主な特徴を詳しく解説します。
  • 長時間労働をさせられる
    労働基準法においては法定労働時間が定められており、「1日に8時間、週に40時間以上」の労働は基本的にさせてはいけないとされています。しかし、ブラックバイトでは法定労働時間を超えて働かされるケースがあるようです。また、労働時間が6時間を超えているのに休憩時間がない、タイムカードが改ざんされるといったケースもあります。
  • シフトの希望を無視される
    シフト希望を提出しても、希望とはまったく異なる曜日や時間に無理やりバイトを入れられるというケースも多いようです。勝手にシフトを決められて学生生活に支障が出てしまうパターンもあります。また、シフトが入っていないのに急に呼び出しをされるケースが多いのもブラックバイトの特徴です。
  • 賃金の未払いがある
    ブラックバイトでは、賃金の未払いや遅延が起こるケースも多いようです。通常の企業では、賃金に関しては厳しく管理しますが、ブラックバイトでは管理が甘く賃金関係のトラブルが起こりがちです。また、サービス残業を強要されるケースもあります。賃金が支給されないサービス残業が横行している場合は注意が必要です。
  • セクハラやパワハラの行為がある
    セクハラやパワハラといったハラスメントが発生している場合も、ブラックバイトに該当します。シフトや労働時間などに対して異議を申し立てることで上司から圧力を受ける、暴言や暴力があるなどのパワハラを受けるケースも珍しくありません。また、ハラスメントが起こっても注意されない、問題解決に向けて行動しないといった職場は要注意です。
  • 辞めさせてくれない
    退職を申し出ても、「忙しくて無理」「代わりを用意できるまで」などの理由で引き留められるケースもあります。しかし、労働者には退職する権利があり、会社側が退職の意思を突っぱねたり無理に引き留めたりすることはできません。辞める意思を伝えても引き延ばすような職場は、ブラックバイトの可能性が高いでしょう。
  • 業務に必要な教育・研修がない
    新人なのに十分な教育や研修がないまま業務を行わなければいけない場合は、ブラックバイトの可能性があります。業務がスムーズにいかないからと新人スタッフを放置する、業務に関する疑問ややり方を聞こうと思っても聞けない雰囲気がある、質問すると怒られるといったケースもあります。
  • 給料から制服代や罰金を勝手に天引きされる
    給料から制服代や罰金を勝手に天引きするのは、違法です。労働基準法第24条第1項において、賃金は全額支払わなければいけないと決められています。そのため、制服代や罰金などを勝手に給料から天引きしてはいけません。ただし、労働組合と労使協定を締結している場合などは天引きが認められているため、違法にはなりません。

    ※参考:労働基準法 | e-GOV 法令検索
  • 労災保険の加入手続きをしていない
    バイトであっても労災保険への加入が義務付けられています。労災保険とは、仕事中や通勤中に事故に遭う、病気にかかるなどした場合に適用される保険です。正社員に限らず、バイトやパート、日雇い労働者などすべての労働者が加入すべき保険のため、労災保険の手続きをしない勤務先はブラックバイトだといえるでしょう。

ブラックバイトの見分け方・避け方

  • ブラックバイトを見分けるにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、ブラックバイトを見分ける方法や避け方を解説します。
  • いつも求人募集していないかを確認する
    まずは、いつも求人募集をしていないか確認しましょう。求人募集を常に出している場合、慢性的な人手不足に陥っている可能性があります。人手不足の理由はさまざまですが、働きにくい職場環境になっている、長時間労働が常態化しているなど、問題を抱えている可能性があるため、避けたほうがよいでしょう。
  • 面接で気になることは細かに質問する
    面接の際、気になったことがあれば細かく質問しましょう。たとえば、業務内容やシフトの組み方、交通費の支給があるか、時給や残業など、知りたいことがあれば遠慮せずに質問することがポイントです。質問に対しての回答が雑、曖昧な答えしか返ってこないという場合、ブラックバイトの可能性があるため注意しましょう。
  • 面接官の態度をチェックする
    面接官の態度も注意深く見たほうがよいでしょう。面接官はバイト先の責任者であるケースが多いです。どのような態度なのかを見ておくことで、バイト先の雰囲気や働きやすさなどが掴めます。たとえば、言葉遣いが荒い、横柄な態度を取られたなど、面接官に気になる点がある場合には辞退を伝えたほうが無難です。
  • 可能ならバイト先を下見しておく
    カフェやレストランなどの飲食店の場合は、下見しておくのもよい方法です。事前に来店しておくことで、お店の雰囲気やスタッフの様子といった働く際に重要になるポイントが確認できます。面接時にも、ある程度は職場の雰囲気やスタッフの態度などを確認できるケースがあるため、雰囲気が悪くないかどうかチェックしておくとよいでしょう。
  • 知人や友人から紹介を受ける
    ブラックバイトを避けるには、友人や知人が働いているバイト先を紹介してもらうといった方法もあります。友人や知人が働いている職場であれば、事前にバイト内容や職場の雰囲気などを聞けるため安心感があるでしょう。バイト内容などを聞いて、興味があれば紹介してもらうのもよい方法です。
  • 労働基準法を理解しておく
    労働基準法を理解しておくことで、ブラックバイトかそうでないかを正確に判断しやすくなります。たとえば、法定労働時間はどのくらいなのか、最低賃金はいくらかなどの基本的な知識は頭に入れておきましょう。労働基準法を理解しておくことで、何らかの問題や不正があった場合でも気付きやすくなり、ブラックバイトを避けやすくなります。

ブラックバイトで働いてしまったときの対処法

  • 働いてみたらブラックバイトだったという人も少なくありません。ここでは、ブラックバイトで働いてしまった際の対処法を解説します。
  • 専門家や公的な機関に相談する
    賃金の未払いや長時間労働させられる、辞めさせてくれないなどのトラブルがあり、自分では解決できそうにない場合には、弁護士などの専門家や労働基準監督署などの専門機関に相談するとよいでしょう。自分だけで解決しようとすると、事態が悪化するケースもあります。

    相談する際には、トラブルや不正の証拠を残しておくとよいでしょう。証拠があることで、相談しやすくなるだけでなく話がスムーズに進みやすくなります。
  • 無理をせずに辞める
    ブラックバイトだと思っても、責任感からなかなか辞められないという人もいるでしょう。しかし、ブラックバイトに耐えていると心身ともに疲弊してしまい、体調を崩してしまう可能性もあります。

    そうなる前に、無理をせずにすぐに辞めることが大切です。民法第627条1項では、原則として14日前までに申請すれば退職が可能と定められています。法律で定められた権利のため、しっかりと退職を申し出れば辞められます。

    ※参考:民法 | e-GOV 法令検索

ブラックバイトを辞める際の注意点

  • ブラックバイトを辞めるときには注意したいポイントもあります。ここでは、2つの注意点を解説します。
  • どんな理由であればっくれはしない
    ブラックバイトだからといって、退職の申し出をしないまますぐに辞めてしまってはいけません。バイトを辞める際には、制服などの貸与物の返却や保険証の返却など、さまざまな手続きが必要です。何も言わずに辞めてしまうと後から面倒事に巻き込まれる可能性があるため注意しましょう。

    退職の申し出なく辞めてしまうと、損賠賠償の対象になるケースもあります。多くの場合、請求まで至ることはありませんが、しっかりと退職する意思を伝えてから辞めることが重要です。

    バイトの辞め方についての記事はこちら
  • 次のバイトが決まってないと空白期間ができる
    ブラックバイトをすぐに辞めると、次の仕事が決まるまでの間は給料が発生しません。そのため、お金のやりくりには注意しましょう。

    ブラックバイトかもしれないと思ったりバイトを辞めようと決めたりした場合には、並行して次のバイトを探しておくことがポイントです。退職の1か月前に辞める意思を伝えて、辞めるまでの間に次のバイト探しをしておくと空白期間が発生しにくく、給料面での心配が軽減されます。

自分に合ったバイト探しならシフトワークスで

  • 自分に合ったバイトを探す方法としては、シフトワークスがおすすめです。シフトワークスでは、曜日や時間といったシフトから仕事探しができるため、学業とバイトを両立したいという場合にも仕事を探しやすくなっています。また、学生歓迎などの特集も組まれているため、特集から気になるバイトを探すことも可能です。

まとめ

  • ブラックバイトとは、長時間労働や賃金の未払いなどといった何らかの問題が起こっているバイトです。ブラックバイトに耐えていると心身ともに悪影響になるため、ブラックバイトかもと思ったらすぐに辞めましょう。辞める際には、しっかりと退職の意思を伝えて手続きすることが重要です。自分で解決できない場合は、専門家や外部機関に相談しましょう。

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