アルバイトの所得税の計算方法は?仕組みや控除に関するポイントを解説

記事公開日: 2024.12.09           最終更新日: 2024.12.17

  • アルバイトで得た収入に対して税金がかかるのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。アルバイトでも条件によっては課税対象になるため、注意が必要です。この記事では、アルバイトの収入にかかわる税金や種類、所得税がかかるケースについて解説します。所得税の計算方法についても解説するので、ぜひ参考にしてください。



アルバイトの収入に関わる税金の種類

  • アルバイトで得た収入にかかってくる可能性のある税金には、いくつかの種類があります。ここでは、おさえておくべき4つの税金について解説します。



所得税

  • 所得税は、名前から推察できるとおり、所得に対してかかってくる国税です。アルバイトの収入は「給与所得」に分類されます。所得税は、1月1日から12月31日の1年間の所得に対してかかり、実際に得た所得から給与所得控除や基礎控除を差し引いた金額が、課税所得となります。

    なお、所得控除は、納税者の家族構成や生活状況に合わせ、一定条件を満たす場合に所得から差し引ける金額です。控除額が大きいほど課税所得が減るため、所得税の納税額も減少します。


住民税

  • 住民税も、所得に対してかかりますが、所得税とは異なり、住んでいる都道府県や市町村に納付する地方税です。住民税には「均等割」と「所得割」の2種類があります。均等割は一定の所得がある人であれば、全員に対して均等にかかる税金です。一方、所得割は前年の所得に応じ、税額が変わります。

    アルバイトとして給与が支払われているケースでは、給与から税金が天引きされる特別徴収が一般的です。特別徴収されていない場合は自治体から納税通知書が送られてくるため、通知書に従って納付する必要があります。

    パートでも住民税を納税義務があるのかについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
    パートでも住民税は発生する?住民税の内訳や納税方法なども解説!


社会保険料

  • 社会保険料は、健康保険と介護保険、厚生年金保険を含む総称です。アルバイトでも社会保険の加入対象となる条件を満たせば、支払う義務があります。加入義務は1週間の労働時間が20時間以上かつ、月額の賃金が8万8,000円以上、従業員数101人以上の職場で2か月以上の雇用見込みがある場合です。

    ただし、2024年10月以降は、従業員数が51人以上の事業所も加入対象になりました。社会保険料は、将来受け取る年金が手厚くなることがメリットです。保険料は毎月の給与から天引きされ、雇用主が半額を負担します。

    アルバイトでも厚生年金に加入できるのかについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
    アルバイトは厚生年金に加入できる?メリット・デメリットや具体的例を解説


国民健康保険・国民年金

  • 社会保険に加入していないアルバイトは、国民健康保険と国民年金を納めなければならない対象となります。ただし、親や配偶者の扶養に入っている場合、年収130万円を超えなければ扶養から外れず、支払の義務はありません。

    国民健康保険の納付金額は、前年度の所得額にもとづいて決定されます。支払いは従来のような納付書を用いるほか、口座振替やクレジットカード決済、電子決済も可能です。なお、国民健康保険・国民年金の加入手続きは、各自治体の窓口で行う必要があります。


アルバイトの所得税

  • アルバイトの所得税がどれくらいになるのか、所得税の計算方法をみていきましょう。年収額や掛け持ちする場合など、ケースによって違いがあります。



所得税の計算方法

  • 所得税の基本計算式は、「所得税=課税所得金額×税率-控除額」です。ただし、2011年3月11日に発生した東日本大震災の復興に必要な財源を確保するとして、2011年12月2日に特別措置法が公布され、復興特別所得税が創設されました。
    復興特別所得税は、所得税を納める義務のある人が納める期間限定の税金です。復興特別所得税の税額は基準所得税額の2.1%となっており、2037年まで所得税に加算されて徴収されています。

    所得税の計算手順は、以下のとおりです。


  • 1.年間収入を計算する(給与総額、ボーナス含む)
    2.年間収入から経費を差し引く(アルバイトの場合、給与所得控除を適用)
    3.所得控除を差し引き、課税所得金額を求める
    4.課税所得に税率をかけて所得税を計算する
    5.税額控除を引き、最終的な納税額を算出する


  • <年収103万円の場合>
    会社勤めなどのような給与所得者の場合、基礎控除と給与所得控除が適用されます。給与所得控除額は収入金額に応じて決まっており、収入金額が162万5,000円までは55万円です。

    年収がちょうど103万円だった場合の課税所得計算は、以下のようになります。


  • 103万円-55万円(給与所得控除)-48万円(基礎控除)=課税所得0円




  • <年収120万円の場合>
    では、年収が120万円あった場合はどうなるのでしょうか。課税所得の計算は、以下のとおりです。


  • 課税所得=120万円-55万円(給与所得控除)-48万円(基礎控除)=17万円


  • 所得税は課税所得の17万円に対してかかってきます。所得税の税率は所得金額によって変動するため、詳しくは国税庁のホームページで確認してください。2024年10月時点では所得金額が194万9,000円までは5%です。
    以上を踏まえて所得税の金額を計算すると、以下のようになります。


  • 所得税=17万円×5%=8,500円




  • <アルバイトを複数掛け持ちしている場合>
    アルバイトを複数掛け持ちしているときは、年末調整済みと未調整のアルバイト先から源泉徴収票を受け取りましょう。複数のアルバイト先で得た収入を合算し、確定申告を行います。各アルバイト先での源泉徴収額を合計すれば、国税庁が公表している「給与所得の源泉徴収税額表」を使用して、所得税の計算が可能です。

    確定申告を行うことで、過剰に支払っている税金があれば還付を受け取れます。

    掛け持ちしている・する予定の方は、以下の記事もご覧ください。
    バイトの掛け持ちは職場に言う必要あり|言うタイミングや好印象な伝え方も解説


  • <個人事業主の場合>
    個人事業主の場合は給与所得控除が適用されないため、所得税は「総収入-必要経費-各種所得控除」で算出します。合計所得金額が2,400万円以下の場合は、基礎控除として48万円を差し引くことが可能です。個人事業主は年間所得が48万円を超えると、所得税が発生します。

    副業所得が20万円を超える場合も、確定申告が必要です。ただし、年間所得が20万円以下でも住民税の課税対象になるため、確定申告を行っていない場合は自身で自治体へ申告しなければなりません。

    個人事業主がアルバイトとして得た給与が主な収入の場合は、「甲欄」の税率が適用されますが、適用を受けるためには、あらかじめ扶養控除等申告書の提出が必要です。アルバイトが副収入の場合は、「乙欄」の税率が適用されます。

    確定申告について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
    アルバイトでも確定申告が必要なケースとは?やり方や注意点を解説


アルバイトの所得税に関するポイント

  • アルバイトの所得税に関して、ほかにも知っておきたいポイントがあります。以下の3点についても把握しておきましょう。



確定申告と源泉徴収の違い

  • アルバイトとして給与を受け取っている場合、毎月の給与から所得税が天引きされているでしょう。雇用主は支払う給与から概算で所得税を差し引き、本人に代わって納税しています。これが、源泉徴収の仕組みです。
    給与から天引きしている所得税は概算であるため、年の途中ではまだ確定していません。そこで、年末に実際の所得をもとに税額を調整する仕組みが年末調整です。その際、払いすぎた税金は還付され、不足分があれば納付することになります。

    確定申告は1年間の所得を計算し、実際に納めるべき税金を申告する手続きのことです。アルバイトで源泉徴収を受けている場合は、基本的に確定申告を行う必要はありません。
    アルバイトに年末調整は必要?対象者の条件や年末調整をしないとどうなるかを解説


学生控除と扶養控除について

  • 学生の場合は、「勤労学生控除」が利用できます。勤労学生控除は特定の学校に在籍する学生を対象としており、条件を満たしていると、所得から27万円が控除される制度です。勤労学生控除が適用されると、所得税の非課税限度が103万円から130万円に引き上げられます。

    ただし、学生が保護者の扶養に入っている場合、給与所得が103万円を超えると保護者の扶養控除38万円以上が適用されなくなります。扶養控除は勤労学生控除額よりも高いため、保護者の扶養に入っている学生は気をつけてください。


iDeCoやふるさと納税を活用

  • 個人型確定拠出年金のiDeCoに加入していれば掛金全額が所得控除の対象となり、所得税が軽減されます。運用益が非課税になるとともに、受給時にも所得控除が受けられるため、節税と将来の年金準備が可能です。
    また、ふるさと納税では、寄附金額から2,000円を超える部分が所得控除の対象になります。ふるさと納税は、地域の特産品などの返礼品を受け取れることがメリットです。
    ただし、所得税や住民税が発生しない範囲で働いているアルバイトでは、そもそも所得控除が受けられません。その場合、iDeCoやふるさと納税にかかる費用が自己負担となる可能性があります。


まとめ

  • アルバイトでも一定の条件を満たせば、所得税などの税金を納めなければなりません。所得税がかかるかどうか、どのくらいの金額になるのかは収入金額によって違ってきます。また、アルバイトを複数掛け持ちしている場合や個人事業主の場合は、確定申告が必要なこともあります。

    学生やiDeCo・ふるさと納税を活用している場合など、ほかにも控除が適用されるケースがあるため、自身の所得税がどのくらいかかるのか把握しておきましょう。

    シフトワークスでは、アルバイト・パートの求人を多数掲載しています。希望の時間やシフトからも仕事探しができるため、アルバイトを探している場合は、ぜひシフトワークスをご活用ください。



滋賀県から
自分の働きたい曜日・時間に合ったバイトを探す