【例文あり】契約期間内にバイトを辞めることは可能?理由の伝え方とは

記事公開日: 2024.02.28           最終更新日: 2024.12.02

  • バイト先のなかには、契約期間を定めているところもあります。この場合、契約期間内に辞められるのかどうか、悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。この記事では、契約期間内にバイトを辞められるのかを解説します。あわせて、バイトを辞める理由や例文、スムーズに辞めることについても解説するため参考にしてください。


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シフトワークス編集部

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原則、契約期間を満了するまで勤務する


  • バイト先との契約のなかで契約期間が定められている場合には、その期間内は勤務することが原則となります。基本的に契約期間内の退職はルール違反となるため、やむを得ない事情がある場合以外は、契約期間満了まで勤務する必要があります。

    すべてのバイト先で契約期間が定められているわけではないため、まずは労働条件通知書などで契約期間が定められているかどうかを調べましょう。契約期間がある場合には、契約更新日がいつなのかも確認しておきましょう。


契約期間内にバイトを辞められるケースとは


  • 契約期間内でもバイトを辞められるケースはあります。ここでは、契約期間内でも辞められるケースを2つ解説します。


  • ケース1:やむを得ない事情がある
    まずは、やむを得ない事情がある場合です。民法ではやむを得ない事情がある場合には、直ちに契約解除できると定められているため、理由がある場合には契約期間内でも問題ありません。たとえば、以下のような例が挙げられます。

    ・本人のケガや病気
    ・家族の引っ越し
    ・家族の介護
    ・バイト先のセクハラやパワハラなど

    このように、バイトを続けられない事情がある場合には契約期間内でも辞められます。バイトを辞めることを責任者に申し出る、もしくは相談しましょう。民法では退職希望日の2週間前までに申し出ることが定められています。


  • ケース2:1年超の労働契約締結後、1年が過ぎた
    労働条件通知書に記載された契約期間が1年以上で、定められた日から1年経過していれば退職が可能です。労働基準法によると、1年を超える労働契約を結んでいる場合、期間満了していなくても1年を過ぎれば退職できると定められています。

    また、この際は特別な条件はありません。前述したケース1の場合には、退職希望日の2週間前に申し出る必要がありましたが、こちらのケースでは2週間前に申し出る必要はなく、申し出の後であれば退職できます。労働条件通知書を確認して、定められた日から何年経過しているか確認してみましょう。



【例文あり】契約期間内にバイトを辞めるときに使える理由


  • 契約期間内にバイトを辞める際には、伝え方を意識しましょう。ここでは、契約期間内にバイトを辞めるときに使える理由と例文を解説します。


  • 理由1:体調悪化
    体調不良の場合には、できるだけ素直に打ち明けましょう。理由を正直に伝えることで理解を得やすくなります。伝えられる範囲で具体的な病名や診断結果を説明するとよいでしょう。

    【例文】
    先日、〇〇にかかってしまい体調が優れない日が続き、仕事を続けることが難しい状態です。急で申し訳ございませんが、〇日でバイトを辞めさせていただけないでしょうか。


  • 理由2:ハラスメント
    ハラスメントの場合、正直に伝えることでハラスメントがよりひどくなるケースもあるため、理由を伝えるかどうかは慎重に検討しましょう。真実を伝える場合は、内容を記録したメモや録音データなどの客観的証拠を用意します。

    【例文】
    体調を崩してしまい仕事を続けることが難しいため、〇日でバイトを辞めさせていただきたいです。


  • 理由3:業務内容・労働条件の相違
    業務や労働条件が労働条件通知書の内容と異なる場合は、具体的にどこが違うのかを伝えましょう。退職を伝える前に、内容に相違があることを伝えておくのもポイントです。

    【例文】
    先日もご相談しましたが、労働条件が守られておりません。労働条件通知書では「週3日」となっていますが週5日以上の出勤を求められています。改善いただけていないため、〇日をもって退職させていただけないでしょうか。


  • 理由4:家庭の事情
    家庭の事情は自分だけでどうにかなる問題ではありません。介護や家族の病気などのプライベートなことは伝えにくいかもしれませんが、支障がない範囲で事情を伝えると理解を得やすいでしょう。

    【例文】
    〇月に他県に引っ越すことになりました。通勤が難しい距離のため、申し訳ございませんが〇月〇日で退職させていただけないでしょうか。


  • 理由5:学業
    学生の本業は学業です。成績関連などは打ち明けにくいかもしれませんが、学業関連は理解を得やすいため一度相談してみるとよいでしょう。

    【例文】
    進級後から課題が増え、バイトをしながらの学業に不安を感じております。学業に専念したいので、申し訳ありませんが〇月でバイトを辞めさせていただけないでしょうか。



契約期間内にバイトを辞める際によくあるトラブル事例


  • 契約期間内にバイトを辞める際にトラブルに発展することもあります。ここでは、よくあるトラブルを2つ紹介します。


  • 辞めさせてもらえない
    人手不足などを理由に、辞めさせてもらえないケースです。交渉の際には、お詫びとこれまでの感謝を伝えながら交渉しましょう。強引に引き留められる状況が長く続くなら、退職届を信書として提出、労働基準監督署に相談する方法もあります。


  • 罰金を払えと言われる
    労働基準法によると、違約金や損害賠償額をあらかじめ定める契約は結べないとされています。そのため契約期間内に辞める場合でも、基本的には罰金を支払う必要はありません。ただし、損害賠償請求をされる可能性がゼロとは言い切れないため、不安な場合は労働基準監督署や弁護士に相談しましょう。


契約期間内にバイトをスムーズに辞めるためには


  • 契約期間内でもバイトを辞めることは可能です。スムーズにバイトを辞めるためには、以下で解説するポイントを意識しましょう。


  • できるだけ早めに相談する
    バイトを辞める場合には、できるだけ早めに相談することが大切です。辞める場合には、人材確保や引継ぎなどに時間がかかるため、スムーズに辞めるためには早めに相談しておくとよいでしょう。

    法律では、辞める2週間前に伝えることとされています。しかし、可能であれば辞めたいと考えている期日の1か月くらい前には、相談しておくとよいでしょう。1か月前なら、人材確保にも余裕が出るためバイト先にも迷惑がかかりにくいです。


  • 責任者に直接伝える
    バイトを辞める際には、責任者に直接伝えましょう。メールや電話などで間接的に伝えるのではなく、対面で伝えます。メールなどだと、自分の本心とは違った受け取り方をされる可能性もあるため注意しましょう。

    退職を伝える際には、責任者に事前に相談しておき時間を取ってもらうとベストです。混雑している時間を避けて、落ち着いて話ができるタイミングで声をかけましょう。


  • 辞める理由を明確にしておく
    辞める理由をしっかりと考えて、自分のなかで明確にしておくことも大切です。辞める理由を明確にしておくことで、自分の思いを伝えやすくなります。

    紙などに辞める理由を書き出して整理しておく、友人や家族などに相談して自分の気持ちを確認するといった方法も効果的です。辞める理由を明確にしておき、しっかりと伝えることで理解を得やすくなります。


  • 今までの感謝を伝える
    辞める意思を伝えるだけでなく、これまでお世話になったことの感謝も伝えるとよいでしょう。感謝を伝えることで丁寧な印象になり、退職に関して理解を得やすくなります。たとえば、以下のように伝えるとよいでしょう。

    【例文】
    これまで丁寧にご指導いただき、ありがとうございました。これまでに教えていただいた知識やスキルを、今後も活かしていきたいと思います。



契約期間内にバイトを辞める際によくあるQ&A


  • 契約期間内にバイトを辞めようと思った場合、気になる点も多いでしょう。ここでは、バイトを辞める際によくある質問とその回答を紹介します。


  • 契約期間内にバイトを辞めると損害賠償を請求されますか?
    損害賠償請求される可能性は低いです。しかし、ゼロではありません。たとえば、辞めたいという意思を伝えずにバイトに行かなくなる、いわゆる「ばっくれ」などをした場合です。会社が不利益を被ったと判断すれば、損害賠償請求をされる可能性があるため、辞める際にはしっかりとバイト先の合意を得ましょう。


  • 契約期間内にバイトを辞める場合、給料はどうなりますか?
    契約期間内にバイトを辞める場合でも、働いた分の給料は支払われます。責任者などに給料を支払わないと言われた場合には、話し合いをして解決の道を探りましょう。話し合っても解決が難しいようであれば、労働基準監督署に相談します。匿名での相談やメールでの相談も可能となっているため、ためらわずに連絡しましょう。


まとめ


  • バイトは契約期間内であっても、やむを得ない事情がある場合などは辞められます。円満かつスムーズに退職するためにも、早めに退職の意思を伝えましょう。また、辞める理由を具体的に伝えることや、これまでの感謝を伝えることなども大切です。

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