バイトでも保証人は必要?見つからない場合の対処法を紹介
- バイトを始めるうえで、保証人が必要だと言われるケースがあります。その背景にあるのは、バイトによる問題行動が原因で企業に大きな損失を与える事例が増えているからです。しかし、保証人をお願いできる人がいないかもしれません。この記事では、これからバイトを始めようとする人に向けて、保証人の必要性や保証人が見つからない場合の対処法を解説します。
- バイトを始める際に、保証人が必要と言われることもあります。なぜ、保証人が必要なのでしょうか。
- 面接だけでは人物判断が難しい
保証人が必要となる理由としては、人物判断が難しいことが挙げられます。バイトの採用時には、履歴書を提出して面接をするケースが一般的です。しかし、面接だけで応募者の人物像を判断するのは簡単ではありません。
実際に働いてみたら面接時と態度が大きく異なる可能性も考えられるため、リスクの軽減を目的に保証人を必要とするケースがあります。また、2人の身元保証人が必要となる場合もあるなど、仕組みは企業によって異なります。
- 損害賠償の責任を明確にする目的もある
損害賠償の責任を明確化することも、保証人を必要とする理由です。万が一、バイトをしている人がお客様や取引先に大きな損害を与えたり物品を壊したりすると、勤務先に大きな損害を与えることになります。
たとえば、バイト中の悪ふざけの様子を動画撮影し、SNSに投稿したことで企業に大きな損失を与えた事例がありました。こういったケースで本人に賠償能力がない場合の備えとして、保証人の存在が重要となります。また、何か問題があった場合は保証人に連絡が入るので、バイトをする本人が言動に注意する意識をもつことが期待できます。
- そもそも、身元保証人とはどのような人なのでしょうか。ここでは、身元保証人の条件などを解説します。
- 身元保証人の条件
バイトでの身元保証人の条件は、一般的に3親等以内の人とされています。具体的には両親や配偶者、兄弟姉妹、叔父叔母などが挙げられます。ただし、収入がないと保証人にはなれません。
問題が生じた場合は責任を取る必要があるため、身元保証人になる人は一定のリスクを抱えることになります。身元保証人の役割や引き受けるリスクについて、十分に説明したうえでお願いしましょう。
- 身元保証人に対する保護
身元保証人に対しては保護措置があります。保護内容は以下のとおりです。
・身元保証は5年まで
・保証期間を定めないときは3年まで
・身元保証契約の更新は可能
・身元保証は相続しない
・保証契約の内容に変更があったときは、直ちに保証人に通知する。通知しなければ責任は問えない
・変更を通知された保証人は、以降の契約を一方的に解除できる
法的な保護があるため、身元保証人になっても過大なリスクを負うことはありません。また、2020年4月に民法改正が行われ補償上限も定められました。
- バイトを始める際に、勤務先から身元保証書の提出を求められるケースがあります。ここでは、身元保証書の概要を解説します。
- 従業員の身元を保証する書面
身元保証書の提出が求められる理由は、従業員が社会的に信頼できる人物であることを確認するためです。たとえば、採用後に無断欠勤が続く、真面目に勤務しない、お客様や従業員との間でトラブルを起こすといったリスクが考えられます。
このような事態が起こるリスクを軽減するとともに、責任の所在を明確にするために身元保証書が必要です。身元保証書には、本人と身元保証人がそれぞれ署名・捺印をします。
- 賠償責任を負う旨が記されている
身元保証書には、賠償責任についての記載があります。従業員が勤務先に損害を与えた場合には、賠償責任を負う旨が記されています。しかし、全損害の賠償を求められるケースはほとんどありません。一般的には、従業員の落ち度の範囲で賠償を求められます。
前述したように、バイト中やバイト後に悪ふざけをした動画を撮影し、SNSに投稿して勤務先のイメージを著しく低下させるといったトラブルも見られるようになりました。このようなリスクに備えて、身元保証書の提出を求める勤務先も増えています。
- 身元保証書は必ず提出しなければいけないのでしょうか。ここでは、身元保証書の提出が必須かどうかを解説します。
- 勤務先によっては提出が必要
身元保証書の提出は、法律上定められているものではありません。そのため、提出の義務はありませんが、採用条件として身元保証書の提出を求められるケースもあります。その場合には、提出しないとバイトを始められない可能性が高いでしょう。
また、一旦採用は決まったものの、提出しなかったことが理由で採用取り消しとなるケースもあります。採用取り消しまで至らなくても、就業先とのトラブルに発展するリスクも秘めています。
- 特別な理由がないなら提出しておこう
保証人、損害賠償などの言葉を見ると、身元保証書を提出することで大きなリスクを抱えると思ってしまう人もいるでしょう。しかし、バイトが勤務先から大きな損害賠償を請求される可能性はほとんどありません。
故意ではないミスによる損害や通常の範囲の損害であれば、損害賠償をさせられる可能性は低いと言えます。真面目に勤務していれば特に問題はなく、身元保証書を提出することでリスクが大きくなるわけではないため、特別な理由がなければ提出しましょう。
- 身元保証書は、就業先によって内容が異なります。ここでは、一般的な身元保証書の内容を解説します。
- 身元保証書の記載内容
身元保証書に記載されている一般的な内容は以下のとおりです。
・本人(従業員)の氏名や住所、生年月日などの基本事項
・身元保証人の氏名や住所、生年月日など
一般的には、勤務する本人と身元保証人の氏名や住所といった基本情報、本人との関係などを記載するケースが多く、複雑な書類ではありません。ただし、勤務先によっては記載する内容が異なります。分からないことがあれば記載する前に確認しましょう。
- 身元保証書に捺印する印鑑の種類
身元保証書には押印する必要があります。捺印には、以下の印鑑が主に使われます。
・認印:日常的によく用いられるハンコ。印鑑登録をしていないもの
・実印:市区町村の役所に登録申請をして受理されたハンコ。法的な効力が強く、車や家の購入、生命保険への加入などでも使われる
バイト先から特に指定がない場合には、認印で構いません。勤務先によっては実印を求められるケースもあるため、その場合は実印で捺印しましょう。また、実印を用いる場合には印鑑証明書も合わせて提出する必要があります。
- 親族に保証人をお願いしても断られる可能性もあります。ここでは、保証人が見つからない場合の対処法を解説します。
- 勤務先に相談する
まずは、勤務先に相談してみましょう。両親や祖父母などの頼れる人がいない、もしくは少ないというケースも珍しくありません。理由をしっかりと伝えて勤務先に相談すれば、身元保証人の条件を緩和してくれる可能性もあります。身元保証人の人数を減らしたり、身内以外の友人でも可能だったりするなど融通を利かせてくれるケースもあります。
- 身元保証人代行サービスを利用
身元保証人が見つからない場合は、身元保証人代行サービスを利用するのも1つの方法です。費用はかかりますが、サービスを利用することで身元保証人を引き受けてもらえます。そのため、身内に身元保証人になってくれる人がいなくても、バイトを始められます。ただし、身元保証人代行サービスを利用する際は、勤務先にきちんと伝えておきましょう。
- バイトを始める際には、身元保証書の提出を求められることもあります。身元保証書には身元保証人の署名や捺印が必要となるため、両親や祖父母などの身内に身元保証人をお願いするケースが一般的です。身元保証人が見つからない場合は、勤務先に相談したり身元保証人代行サービスを利用したりする方法もあります。
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