ドラッグストアアルバイト特集
薬剤師の時給はどれくらい?平均時給と時給を上げる4つのポイント
薬剤師の資格を持っていると、他の職種に比べてパートでも高時給で働けます。この記事では、薬剤師のパートで働きたいと考えている人に向けて、パート薬剤師の平均時給や勤務先別の時給などを解説します。時給を上げるためのポイントについても解説するため、ぜひ役立ててください。
厚生労働省が2024年に公開した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、役職者を除く薬剤師の1時間あたりの平均時給額は2,832円でした。他の職種と比較してみると、時給が高い傾向にあることがよくわかります。ただし、この金額はあくまでも平均の金額です。実際の時給は地域や職場など、さまざまな条件により異なります。
薬剤師の時給は、調剤薬局やドラッグストア、病院など勤務先によっても異なります。それぞれの時給の目安を確認してみましょう。
調剤薬局では、処方箋をもとに調剤したり、患者に服薬指導をしたりするのが仕事です。時給は2,000円以上で募集しているケースが多くみられます。薬剤師が少なく、募集しても集まらないような地域では、さらに高い時給で募集されていることも珍しくありません。
勤務日や勤務時間に関して相談できるケースも多いため、限られた曜日や時間でなければ出勤できないなど、事情がある場合も希望する条件で働ける可能性があります。
ドラッグストアは、調剤の業務以外にもOTC薬品の販売やレジ、健康相談など幅広い業務を行います。時給は1,800円程度から2,000円前後が多い傾向にあり、店舗によって大きく異なることが特徴です。
幅広い業務を行うため、正社員になると他の勤務先に比べて給与は高くなります。一方、パートはあらかじめ決めておいた時間内のみの勤務で、正社員ほど高くはありません。他の勤務先よりも営業時間が長く、土日祝日も仕事があるため、曜日や時間帯によって時給が上がる店舗もあります。
病院での業務は、主に来院・入院している患者の調剤および服薬指導です。時給は1,800円から2,200円程度が目安で、他の勤務先と比較すると低い傾向にあります。他よりも低い理由は、人件費の節約を目指す病院が多いからです。人材確保の部分で、医師や看護師を優先しているからと考えられます。求人の数も他の勤務先に比べて多くありません。
病院は営業時間・曜日が決まっているため、勤務時間や日数が固定されているケースが多いことも特徴です。
薬剤師としてパートで働くには、メリットとデメリットがあります。それぞれ確認してみましょう。
パート勤務は休みが取りやすく、シフトに関して正社員ほど大きな責任を負わない点がメリットです。正社員は忙しければ定時に帰れないことがあり、人手不足で自由に休みが取れないケースもあります。
しかし、パートの場合は決められた時間になれば退勤が可能で、基本的には自分の予定を優先して休みの希望を出せます。勤務時間・曜日などの融通が効くことは、大きなメリットといえるでしょう。
薬剤師に限らないものの、パート勤務は正社員に比べると待遇が低い点はデメリットです。例えば、パートの場合はボーナスがないケースが多く、基本的に退職金制度もありません。有給休暇も正社員ほどなかったり、社会保険や福利厚生がなかったりします。ボーナスや有給休暇の有無などは、面接時に確認しておくとよいでしょう。
薬剤師はもともと他の職種よりも時給が高い傾向にありますが、なるべく高い時給で働くための4つのポイントがあります。
先述したように、薬剤師は働く地域によっても時給に幅があります。時給が高い地域というと東京・大阪などの大都市をイメージしがちですが、大都市だから時給が高いとは一概にいえません。むしろ地方や交通の便が悪く募集してもなかなか人材が集まらない地域の方が高い時給で働けることがあります。
自宅に近い地域だけでなく、無理なく通える地域なら少し広い範囲で求人情報を探してみることも、1つの方法です。
土日祝日や17時以降などは時給が高くなりやすい傾向にあります。子どもが小さいからなど家庭の事情で働けない人が多く、人手不足になりやすい曜日・時間帯だからです。また、労働基準法では、22時から翌朝5時までは割増賃金を支払わなければならない決まりがあります。
時間を気にしない場合は、遅い時間まで営業しているドラッグストアで、深夜から早朝にかけて働くこともおすすめです。
必ず上がるわけではないものの、半年以上働いて仕事ができるようになってから時給アップの交渉をする方法もあります。人手不足の時間帯に出勤できることをアピールしたり、近隣店舗の時給を例に出して比較したりしてみましょう。これまで薬剤師としてさまざまな勤務先で経験を積んできた人なら、面接時などに交渉してみるのもよいかもしれません。
同じ薬剤師でも、パートで働くより派遣で働く方が時給は高くなる傾向にあります。一般的に派遣会社を通して人材を雇うと、直接パートを雇うよりも高額になります。しかし、それでも人材を確保しなければならない会社が、派遣会社を利用するからです。
ただし、派遣の場合は1つの職場で長期間働き続けることができません。最大で3年までなので、それ以降は正社員になるか、他の職場を探すか選択する必要があります。
薬剤師は高い時給で働けるものの、扶養内で働きたい場合は、「年収の壁」を意識して収入を調整しなければなりません。ここでは、「年収の壁」について解説します。ただし、加入する社会保険など、条件によって異なるケースもあるので、あくまでも参考程度にしてください。
年収103万円は、所得税における「壁」です。基準が103万円なのは「基礎控除(48万円)+給与所得控除(55万円)=103万円」で、全額が控除されるからです。毎月のパート収入の目安は約8万5,000円以下となります。なお、住民税の非課税範囲は、お住まいの地域によって異なります。
年収106万円は、社会保険における「壁」です。月収の目安は、約8万8,000円以下です。年収106万円を超えた場合、一定の条件を満たすとパート先の社会保険に加入しなければなりません。条件はパート先の規模や勤務時間など、いくつかあるので確認しておくとよいでしょう。
年収130万円も、社会保険における「壁」です。月収の目安は約10万8,000円以下です。年収130万円を超えると、パート先の規模や勤務時間などの条件に関係なく、扶養から外れなければなりません。扶養から外れると、国民健康保険や国民年金に加入することになります。社会保険を自分で支払うことになると、その分手取り金額が減ってしまう点に注意が必要です。
年収150万円は、所得税における「壁」です。月収の目安は12万5,000円以下です。年収が150万円を超えると、配偶者特別控除が段階的に少なくなります。配偶者特別控除は、合計所得が1,000万円以下かつ配偶者のいる納税者が受けられる控除のことで、控除額は満額で38万円です。控除がなくなると、配偶者の所得税が増えていきます。
厚生労働省は2023年10月から「年収の壁・支援強化パッケージ」をスタートしました。年収が106万円もしくは130万円の壁を超えてしまっても、負担がかからないようにするための施策です。106万円の場合は、手取り額が減らないよう工夫した企業に対して支援金が支給されます。
「年収の壁」は、単に就業時間の調整を検討するだけでなく、さまざまな条件を考慮して慎重に検討しましょう。
薬剤師のパートといっても、勤務先によって勤務条件や時給はさまざまです。パート薬剤師として働きたいと考えている人は、実際の求人をチェックしてみることがおすすめです。希望の時給に合うパート先を探すなら、まずは「シフトワークス」に登録してみましょう。
薬剤師の時給は、調剤薬局・ドラッグストア・病院など勤務する場所や地域、働く曜日・時間帯によって幅があります。また、年収によって税金や社会保険も変わるため、状況に応じて働く時間などの目安を検討しましょう。
シフトワークスなら、時間やシフトからパート先を探せます。家族の生活時間に合わせたい、なるべく時給が高い時間帯に働きたいなど、希望する時間やシフトのパート先が見つけやすいことが特徴です。シフトワークスで自身の希望に合うパート先を見つけましょう。